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サンスクリーンプロのおはなし Archive

ふたたびスケールアップ試作、そして完成!:サンスクリーンプロ開発秘話

こんにちは Koo です。

ここまで、紆余曲折あり、悩みながら戦いながらどうにか以前より安定で塗り心地も良い日やけ止めができてきました。なんといっても現行品日やけ止め化粧品よりもSPF値が高そうな気配のものがビーカースケールでは作れることがわかりました。

いくら実験室で良いものができても、製造できなきゃ「できた」とは言わないものだ、と以前の上司によく聴かされていました。もっともな話です。その方の言葉や考えを借りると、ビーカースケールで「できた」といってもまだまだ「できたうち」には入っていないのです。

生産レベルの大きな設備で作るために「試作立会い」を行います。製造担当者とともに実機生産できるよね、と確認するような手順です。これまで、この職業人生で試作立会いを何度もしてきましたが、まさにワクワクドキドキものです。問題なくでき上がった大量の化粧品を見たときの「うわっ、大量すぎて化粧品じゃないみたい(でも(嬉))」という楽しい気持ちや、「想像を絶する出来。こんなもの見たことない(激しく落ち込み)」ということも・・・・ありました、以前。
今回2回目の試作立会い、すでに一回目で微妙な試作になっているため今回はドキドキする方の気持ちで迎えました。

結果としては「想像の範囲内の出来」といったところでしょうか。ほっとした、というのがその時の正直な気持ちです。その後この日やけ止めの性質とでも言いましょうか、pHや粘度の測定をしてもらい、無事に中身ができあがった、と判定をしました。チューブへの充填試作も兼ねていましたので、充填品についても関係者で確認を行いました。

エコーレアサンスクリーンプロ、こんなふうにして生まれました。本当はこれで完璧な製品、じゃんじゃん使ってください、という話になるところです。しかし私の腕が未熟なこともあり、完璧ではないかもしれません。エコーレア製品を支持いただく皆様と、完成させる必要があるのかもしれません。この製品を使っていただいた上での、お客様の感想やご要望を反映し次回以降の製品に生かしていければ、と考えています。

製品を使っての感想やご要望は、問い合わせフォームからお送りください。

サンスクリーンプロ 商品紹介ページエコーレアオンラインショップにサンスクリーンプロの詳しい説明のページをつくりました。こちらもご覧ください。


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安定:サンスクリーンプロ開発秘話

こんにちは Koo です。

ビーカースケールで作ったものと、(小)とはいえ、乳化釜で作ったもので様子が違ってしまう、違ったもののようになってしまうという、化粧品を考える人としては一番やっちゃいけないミスを犯してしまいました。このミスがなければサンスクリーンプロのお披露目はもうちょっと早くなっていたのかもしれません。
平謝りしましたが、再検討の時間をもらうことができました。ここでもまた、関係者の皆さん申し訳ありません、そしてありがとうございます。

不安定だったサンスクリーン剤の処方について、

   「この中で何が不安定さの原因だったのか??」

を探りながら、処方改良に着手しました。

不安定さの原因究明を兼ねた実験を行い、普通で考える配合量よりわざと多く入れたり、とても少なくしたり、いつもより過酷な条件に短時間晒して、その影響に耐えられるのか?耐えられないのか?影響のうけやすさを見る、という手法を取りました。

その結果、サンスクリーン剤を安定な方向にするほど、中身は硬くなってしまうことがわかりました。硬くなると塗り心地に影響が出てきます。私としては、今後生産していくサンスクリーン剤はできる限り安定な方向にあることを望むので、硬さはちょっと許してもらえないかな?とうっすら相談してみたのですが・・・。

そうですよね、塗り心地悪いですよね、お客さん喜ばないですよね。。。

というわけで、安定でありながら、塗り心地がよいものを目指しまた検討をすることに。幸い、安定性の邪魔はしないけれど気持ちよく塗布できる状態に持っていくことができました。

サンスクリーンプロ 試作 02


続く

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スケールアップ試作:サンスクリーンプロ開発秘話

こんにちは、スタッフKooです。

前回までにお話したように、SPF40を目指したエコーレアらしいサンスクリーン剤を検討していきました。製品企画担当の人達と使用試験を重ね、使い心地も問題ないだろうと結論しました。
サンスクリーン剤に表示するSPF値やPA値は最終的には、専門機関を通じてヒトにより公正な試験を行った上で、表示できる数値やレベルが決定します。もちろん、開発の途中段階でも、実際にヒトによる公正な試験を行う方が良いのかもしれませんが、その分被験者に負担を増やすことになるでしょうし、実はお金もかかったりします。ケチったというわけではありませんが、開発費が製品売値にも影響がないとは言えません。ヒトによる試験の代わりに、いわばプレ実験のような設備を使わせていただくことができ、SPF値とPAの値の目安を測定することができました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございます。

サンスクリーンプロ 試作 01


というわけで使用感もSPF値等の目安もついたので、工場の乳化釜(小)で試作することになりました。エコーレアには、今回のようなスケールアップ試作の時に使えたり、より新鮮な製品を小さい量でも生産できるように、乳化釜(小)を持っています。なんと、乳化釜にニックネームがあるんですよ。
その乳化釜(小)で無事試作が終わり、見本のチューブへ実機の充填機を使って充填する試験も兼ねて、「製品と同じ形で真っ白けチューブ入り」の試作品ができあがりました。まるで嫁入り前の娘のようです。


ああよかったね、本当のSPF試験はいつ頼む??・・・なんて話をしていたのも束の間。束の間、って実際どのくらいの時間なのでしょう?

結論から言うとどうも、不安定な中身を作ってしまったようなのです。何が悪かったか?ってもちろん、私の設計が悪かったのです(泣)。でも泣いている場合ではありません。

続く

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使い心地の良さを求めて:サンスクリーンプロ開発秘話

こんにちは、スタッフKooです。

前回までに、紫外線散乱剤で紫外線をブロックする機構を採用することに至ったお話をしました。紫外線散乱剤とはつまり太陽光のUVを物理的にいわば鏡で反射させるように、跳ね返すものです。紫外線を跳ね返す力が大きい程肌の日焼けは小さく抑えられます。そうなるとSPF値が高くなることが予想されます。紫外線散乱剤をたくさん配合し、それが肌の上で均一にのり保持されていれば日焼けがしにくいのですが、紫外線散乱剤として配合したものは酸化チタンという粉末です。

SPF値をより高くしたい → 酸化チタンを高配合する

という図式になります。

酸化チタンを高配合するとなると…

  • 塗布色が白くなってしまう

  • 塗り心地に引っかかりが生じてしまい、なめらかさに欠けてしまう

  • 極端に言うと粉っぽい感触、すなわちしっとり感が減ってしまう

  • 塗布後時間経過で乾燥を感じる場合がある


などの懸念が生じました。

実際、実験中にこれらの問題は予想通り起こってしまいました。このため例えば「SPF値上げるためにたくさん酸化チタンを配合するぞ!」と思って試すと「なめらかなぬり心地」から遠ざかってしまいます。
実験を何度か繰り返し「やっとここまでできたな」と思ってサンプル提出をしても「なんか、ぬった感じがゴワゴワするわ」の一言で評価が終わってしまったことも…
他の懸念も同様に「朝ぬって、数時間たつと顔がパキパキしてくる」とか「もっと潤った感っがいいな」とか、意見をたくさんいただき、改良していきました。

日やけ止め化粧品なので「日焼けしないこと」は大前提です。その上で、使い心地がより良くなるよう、油相成分の工夫配合量の工夫を行いました。もちろん、再三申し上げますように、エコーレアらしい油相成分をよりすぐりました。

これまでのエコーレア製品でも再三登場している、

  • オリーブ由来スクワラン

  • ホホバ種子油


です。

皆さん既にご存知かと思いますが、スクワランオイルはかつて「サメ」由来スクワランが主流でした。サメが悪いというよりは、サメの捕獲量に左右されることに変わりはありません。捕鯨問題ではありませんが、経緯はどうあれサメあっての油であるということです。

少々話はそれますが、先日化粧品原料の展示会に行きました。とあるブースで「利きスクワラン」という真面目なイベントをやっていました。そう、「利き酒」のようにスクワランの由来を当てるというものでした。記憶が間違っていなければ番号が振られたびんに入った油が3本用意され、それぞれが「サメ由来スクワラン」「オリーブ由来スクワラン」「サトウキビ由来スクワラン」のどれでしょうか?というものでした。さて、利きスクワランの結果は…

私、正解しちゃいました(嬉)!

まあ、正解を半分誘導していただいたようにも思うのですが、3つが違うこと自体は明らかでした。改めて3つを比較したことはなかったのですが、さっぱりしている順は(私の感じでは)サトウキビ>サメ>オリーブ でした。私が想像していたよりオリーブスクワランは他2つに比べるとコクのあるしっかりとした感触を持っていました。

スクワランという油相成分はそもそも石油由来の炭化水素流動パラフィンの代わりに、炭化水素源として利用されています。サトウキビでもサメでももちろんオリーブでも炭化水素に変わりはないのですが、いずれにしても油相成分としては「軽くさっぱりとした感触のもの」と認識されています。一般的に、植物油はコクがあり場合によっては重くべとつく感触を与えるものもあります。

さて、お話の続きです。今回サンスクリーンプロではエコーレアらしく植物由来である程度のコクがあり、なめらかで乾燥しにくいという点から、オリーブ由来スクワランを採用することとしました。

もう一つ採用した油分「ホホバ種子油」は一般的にはホホバ油と呼ばれる油分です。ホホバ油は「油」と称しているのですが一般的な植物油の主成分であるトリグリセリドを含まない、さっぱりとした感触で知られています。ありがちな表現ではありますが「さっぱりしているのになめらかで乾燥しない」油分であると、私は思っていてたいへん好んでいる油分です。・・・なので配合してみました(←本音)。軽い意味ではありませんが、やはり、私が気に入った原料はつい、候補に挙げてしまいますし、推しメンならぬ「推し原料」としてちょっとひいき気味になります。

こうした経緯で選ばれた油分たちを配合し、使い心地の良さを向上しました。

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紫外線散乱剤を探す:サンスクリーンプロ開発秘話

こんにちは、スタッフKooです。

先日の記事、エコーレアらしく:サンスクリーンプロ開発秘話の続きです。

酸化チタンに限りませんが化粧品に配合する原料のほとんどは、化粧品原料メーカーさんやディーラーさんから購入しています。もちろん原料の開発から手がけている化粧品メーカーさんもありますし、原料メーカーと共同開発した、という原料も存在しますが、おそらく多くの化粧品メーカーでもそのような状況だと思われます。そんな背景で日やけ止め化粧品に配合する酸化チタンを探すことから始めました。

酸化チタンを化粧品用途に限ってみてみても、たくさんの種類があります。大きく分けて2つ、ファンデーション等のメイクアップ用途のものと日やけ止め用途のものがあります。日やけ止め化粧品においてカバー力が強すぎてしまうと、いわゆる「白浮き」現象が起こります。日やけはしにくいけれど塗布した顔で白色が強く悪目立ちしてしまう現象です。この現象を回避する酸化チタンが数多く販売されています。

しかしここで、

  • 酸化チタンは白色の粉末。今回は乳液~クリーム状の日やけ止めを目指してスタート

  • SPF値を上げるため、酸化チタンはできるだけ多く配合したい


という状況になっています。

乳液~クリーム状のものに粉末を大量に配合すると乳化の良いバランスを崩してしまい、不安定な方向に進んでしまいます。つまり、安定な製品を供給できなくなってしまうということです。こういったとき乳化を安定させる作用を持ついわゆる合成の界面活性剤や粘度保持のために増粘剤を配合することが考えられます。

しかし、エコーレアのポリシーとして、

いわゆる合成界面活性剤は(洗い流すもの以外では)使用しない

というものがあります。そして、

粉体を大量配合すると増粘剤との併用で、粉体が凝集する可能性がある

という懸念が浮上しました。

これを回避するために、酸化チタンを油剤にあらかじめ分散されたものを見つけ、これを配合することにしました。

あらかじめ分散されていることにより、

  • SPF値を上げるために、日やけ止め化粧品中の酸化チタン含有量をアップすることができる

  • 酸化チタンをたくさん配合しても、白浮きせず、凝集しないため、高SPF値を望める


ということになるのです。

このようなとても良い感じの酸化チタンを試すことができるようになりましたが、それでも酸化チタンを高配合することに変わりはありません。粉体を高配合しても状態に変化が起こりにくい条件を探すこととなりました。

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